2011年2月11日金曜日

クロッカス・トマシニアヌス ケンブリッジ大バックス

Crocus tommasinianus2 月 14 日の St. Valentine’s day にちなんで,クロッカス( Crocus )の花を.英国では ‘The dainty crocus blows before the shrine at vernal dawn of St. Valentine,’ といい,クロッカスを聖バレンタインの花としている.

クロッカス・トマシニアヌス Crocus tommasinianus (別名 Woodland crocus, Tomasini's crocus) はしばしば 'Tommies' とも呼ばれるが,種小名はトリエステの市長で有名な植物学者 Muzio G. Spirito de Tommasini (1794-1879) にちなんでいる.early or snow crocus と呼ばれる早咲きのクロッカスの中でも最も早く咲く.ブルガリア,ハンガリーや旧ユーゴスラビアの原産であるが,欧州で広く栽培され,野生化している.園芸種に比べると,花はやや小さいが,その割に背が高く,葉がよく見えないに咲くのが特徴.花は銀色を帯びた薄紫色が基本だが,白色が勝っているもの,ラベンダー色のもある.

英国ケンブリッジでは Winter aconite の次にカレジの裏庭に春の到来を告げる.葉が目立たないうえ,白っぽい花が密に群生しているので,花が開いていない曇天下では,きのこのヒトヨダケのような印象を受けた(写真は上下とも 1978年3月 撮影).
日本ではあまり見かけないが,球根は販売されている.

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