2011年2月4日金曜日

ロゼット葉(2)

Rossette (2)
2月に入って気温も上がり,地植えのフクジュソウが咲き出した.ホトケノザ・オオイヌノフグリも.キク科以外の植物のロゼット様の冬越し葉もそれなりに造形的には美しい.
パンジーViola tricolor), オオイヌノフグリVeronica persica
ハマナデシコDianthus japonicus cv. “Summer lavender”), セイヨウノコギリソウAchillea millefolium

冬の光合成は結構高能率だそうだ.他の条件が揃えば気温が高い方が光合成速度は速いので,植物の収入は気温の低い冬よりも夏の方が多い.しかし,支出である呼吸も温度が高いと激しく,特に熱帯夜などのように夜も気温が下がらない時期には,せっかく昼間に光合成で得られた収入を夜間の呼吸で消費してしまうことになる.
一方,気温の低い冬季には光合成は盛んではないものの,呼吸は非常に低いレベルに押さえられるので,結構純利益はたくさんある.冬の日だまりに生えている植物は小さな葉しか付けていないが,結構高能率の光合成を行っていると考えられる.
また,冬に働く酵素と夏の酵素(至適な温度やpHの差のある酵素)がそれぞれの季節で活発に活動している可能性も高いとのこと.また低温に会うと(特に幼体の)葉の色が赤味を帯びることが観察されるが,これは低温に対しての抵抗性を高めるためかもしれない.

(参考:岡山理科大学 総合情報学部 生物地球システム学科 植物生態研究室(波田研)ホームページ http://had0.big.ous.ac.jp/ecologicaldic/r/rozetto/rosette.htm)

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