2010年7月29日木曜日

トウワタ

Asclepias curassavica熱帯アメリカ原産のガガイモ科の半低木状多年草,寒さにやや弱いので園芸上は一年草として扱われている.高さ50~100cmになり,全体に無毛.表面の粗い披針形の葉を対生する.
天保12年(1842年)にオランダ船がダリアやハナカタバミと共に持ち込んだことが記録に残る.
アメリカ大陸を縦断することで知られるオオカバマダラの幼虫はこの属(Milkweed)の葉を食草として,体内に食草由来のアルカロイドを貯める.蛹や成虫もこの毒素を持ち続け,鳥などに捕食されるのを防ぐ.


10年程前,勤めていた研究所の近くの公園で,近くの住民達が作っていた花壇から種を頂いて播いて育てた.花の形は繊細だが,配色が上品でない上,葉が大きくがさつ.一年で積極的な育成は中止したが,こぼれ種(綿毛に乗った飛び種)で庭のところどころで生育.

数年前訪れた奈良県の吉野山では,地元の古い商店街で道にプランターを並べてこの花を育てていたのにはびっくり.もっと日本情緒豊かな花を使えばいいのに.

FAVORITE FLOWERS of GARDEN AND GREENHOUSE. BY EDWARD STEP(英国)1896年 多色石版

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