2010年7月7日水曜日

ルコウソウ 花壇地錦抄,大和本草,縷紅草,蔦蘿

Quamoclit pennata魚の骨のような細かい切れ込みが入った葉と,星形の小さな花が特徴のつる草.熱帯アメリカ原産,世界各地で観賞用に栽培され,しばしば逸出している.

伊藤伊兵衛著「花壇地錦抄」(1695年)には るこう 葉もあいらしく花小りん朱のことく蔓ニからミてあさがおのことしいろいろのつくり物ヲして此草からましむ とあり,江戸で広く栽培されていたと思われる.
貝原益軒著 「大和本草」1709年 巻之七 草之三 の花草類には柬蒲塞牽牛花(カホチャアサカホ、るかうさう)は寛永年間 (1624~1644) に渡来したと記されている.
一方四世伊藤伊兵衛著「地錦抄付録」(1733年)巻の三には「天和(1681~1683年)貞享(1684~1687年)年中来ル品々」として,“るこう”が“千日紅,柊南天,朝鮮朝がほ”と共に挙げられている.

日本においては漢字で「縷紅草」と表記し,細いつるの絡まる様子と紅色の花をうまく現しているが,中国では「蔦蘿」でこれは日本では「つたかつら」と読みルコウソウのみを言うわけではない.

10年ほど前に種を購入して,その後こぼれだねで毎年生育.白い花をつける株もあったが消えてしまった.葉や茎は特有のにおいを持つ.枯れた茎は強いので,秋に絡まったネットやフェンスからはずすのは一苦労.

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